ナンバーワンにならなくてもいい。

最近は大会の予選フォーマットがしばらくモダンになるということで、そこかしこでモダンの話題が取りざたされております。主に、カード高騰の話題ですけれど。

以前、モダンの話をちょっと書こうとしたら、あまりにも話がそれて途中やめになってしまったのですが、それも致し方なしだったと思います。
生き馬の目を抜くどころか、スプーンでこそぎとる(と思っている)モダンという環境では、やろうとしていることが余りにもカジュアルすぎましたし、結局その後もスタンダードしかやっていませんでしたから。カジュアルすぎるとそもそもゲームとして成立しないぐらい差があるので、面白いとも思いづらいのです。

で、まあニコニコ動画のモダン対戦とか、知り合いのデッキとか、そういうのを見ているうちにカジュアルなりに環境がなんとなくはわかってきました。環境というか、モダンにおいて見据えておくべきキーカードとでもいうべきかもしれません。

自分なりに一部をザクっとあげると、カードでは「血染めの月」とか「流刑への道」、デッキでいえばスタンダードには無い一撃で決められるようなコンボの「双子の欠片」、「精力の護符」などです。

カジュアルプレイヤーにおいてのモダン参戦の一番の壁は、なんといってもかかる金額なわけです。もっといえば金額そのものというよりも、高い金額をかけざるを得ないので、適当にカードを買ってデッキを組めないのです。高額ゆえに、失敗が許されないという感情こそが問題。

そうすると、参戦するまでには後悔しないだけの知識が必要になります。
組んでみたあとに「うわー、流刑への道って追放除去なのかー。じゃあこのデッキもうダメじゃんー」みたいなことは(金額的に)許されないのです、私には。

ですからモダン参戦に際しては、ある特定のデッキにも「対応できる」、もしくは「対応できないとあらかじめわかっている」ということを踏まえてデッキを選ぶ必要があったのです。

それは、デッキの強い弱いというより、デッキそのものに対する覚悟の問題です。
金額的にも、モダンで使うたったひとつの(ちゃんとした)デッキの選択には慎重さが要求されていたのです。

さて、そこで。
先日発売された「モダンマスターズ2015」。機会があってお店でシールド戦に参加したときにパックから出てきたのが「苦花」というカードでした。

効果は、自分のアップキープ時に1点ライフを失って、1/1飛行トークンをだすというもの。私は、そもそも自らダメージをくらうということが「すげー嫌い」なので、これをデッキに入れるかどうかもだいぶ迷ったのですが、まあせっかくの神話レアですし、面白いかなと思って使うことにしました。

そうしたら、まぁハマった時にはめちゃんこ強いんですよこれが。シールド構築ですし、ホントにこれだけで勝っちゃうレベルで。でも大会中のその時、モダンを全然やっていない自分でも思いました。

「これ、ハマったときにはめちゃんこ強いけど、苦にしないデッキ(構築デッキ)には本当にただ1点自分に喰らわしてくるマシーンじゃないの……?」

この、ただ強いとかではなく、自分にもデメリットがある感じがだいぶ気に入りまして、モダンやるなら(せっかくパックから出たし)苦花を使おうと思いました。自分の好きなクロック・パーミッション向きのカードだったのもかなり大きい要素でしたが。

この時に「苦花」でモダンに参戦するという覚悟ができたわけです。
覚悟というか、もはや心中とも言えるかもしれませんけど。

(そもそも「苦花」自体がモダンではそんなに使われていないようですし、「苦花」が入っているデッキはあっても、「苦花デッキ」という感じではないようですので、現在まともに戦えるかどうかもわからなかったのです)

「苦花を使った」、「クロック・パーミッションっぽいデッキで」、「ちょっとだけ自分っぽい要素も足しつつ」、「環境に横行しているカードの相性差なども受け入れて」モダンのデッキを組む。というところまで覚悟とモチベーションを整えました。

モダン参戦にあたる大きな壁は、「かけた金額に対して後悔しないかどうか」だと感じておりますので、そのためには使いたいカードの存在や、やりたいアーキタイプの選択、相性の有利不利までをすべて受け入れてデッキを作成することにしたのです。全然ダメでも、泣かない覚悟。

さすがに、ある程度モダン環境に存在しているデッキを調べ、その構成カードを見て、買うカードを決めました。ちょっとしたコモン、アンコモンカードでも、モダンで使用するものはお高いものが多いのです。絶対必要な超高額カードもありますし、無駄買いは許されないのです。

ちょこちょこお店をめぐりまして、主要パーツを買いました。
ひとつのデッキに対して、明らかに今までで一番お金をかけました。

で、今組んでいるデッキの詳細はさておき。
まだ揃いきっていないプロキシ(代用品)カードを交えながら、組んでみたデッキで(フリーで)対戦をちょこちょこしてみたところ。
なんと「割と勝てないこともない……?」という驚愕の結果に。

まあ、当然ですが個々のカードパワーが(お値段も)高いので、そもそもそういうのをぶち込めば強くなるものなのかもしれませんが、それでも嬉しいというか、正直ホッとしました。こんだけお金かけてめちゃ弱だったら、ホントに辛いので。
ちなみに、勝率が「3割ぐらいだったらかなり嬉しい、5割だったら超最高だ」くらいの人間の感想ですので、あまりアテにしないでください。

あと、ここまで割とお金お金みたいに言って金の亡者っぽい人物になっておりますが、いちゲームにかける値段としてはどう考えても安くはないと思いますので、あえて強めに主張しております。確かに、モダンのカードを買い揃えてたら金銭感覚がおかしくなってきましたが、意識しておかないと足元が見えなくなる可能性が高いので、ことさらこのように書いてみました。

「へー、1枚600円かー、安いなー」じゃないからな、自分。パック2個買えちゃうからな、それ。ゲームソフト1本買ったら、いまどきすげー長く遊べちゃうんだからな。

だから、MTGをやりたいからといって、結構なお金をかけてモダンに参戦する必要があるかというと、別にそんなことは全くないと思っています。ここまで書いといてなんなんですけども。モダンという環境ならではの理不尽なこともあるんでしょうし、カードゲームとしての面白さだけならスタンダードで十二分ですホントに。

じゃあ、なんでわざわざ参戦したのかというか、いままでもホントはやってはみたいと思っていたのかには、個人的にですが割と明確な理由があります。

それはスタンダードではクロック・パーミッションというアーキタイプが(ほぼ)組めないという一点につきます。

スタンダードでは割と「コントロール好き」みたいな感じになってしまっているのですが、どっちかというとクロック・パーミッションから派生してそうなってしまっているだけで、ホントは毎ターン1点だか2点だか3点くらいを刻んでいきたいのです。盤面をさばきながら。毎ターン、やり取りをしながら。

これに似たようなことがスタンダードで出来ていたら、モダンやろうみたいに全然なってないと思いますから。楽しく遊べれば、なんでもいいんです私は。

さておき、いまならもう言えます。

ヘンブリオ、 モダン参戦しました。

まだパーツ揃ってないのもあるので、トレードとかお借りしたりとか、知り合いの方ご協力いただければ。あ、あとよければ対戦もしてやってください。対戦を繰り返すことが、減価償却になると勘違いしておりますので。

以後、モダンでも宜しくお願いいたします。

コメント

社畜乙
2015年6月19日1:18

>ひ
もう作って投げつけるしかないな。。。

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索